NSTの歩み 20周年記念誌
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東北大学病院東16階病棟 看護師長東北大学病院東8階病棟 看護師長14合澤 美幸須東 光江東北大学病院NST発足20周年、おめでとうございます。東8階病棟は主に消化器系の外科的治療を行う病棟です。手術の他にも化学療法、放射線療法、内科的治療も行っています。入院中の患者さんの栄養管理は、病態の改善において必要不可欠な大切な部分です。消化器系の手術後は、口からの食事が段階的に一般食にあげられますが、食事の量がすすまない患者さんもいらっしゃいますし、腸の動きが悪く食事がとれない患者さんもいらっしゃいます。その場合は点滴を行います。NSTによる栄養管理が必要な患者さんをピックアップし、週に一度、栄養士、医師、看護師、薬剤師がカンファレンスを行い、体重、検査データ、食事の摂取状況、点滴の内容などから、その患者さんに必要な栄養が補充できるよう、点滴メニューや栄養補助食品など細やかに検討してもらっています。少しでも口からの摂取が進むよう、患者さんの食べたいもの、食べやすいものを聞き取り、個人対応の食事を考えていただくこともあります。もはや当然となっているNSTは、もう20年になるのですね。これからも、ますますのご活躍とご発展を期待するとともに、患者さんに寄り添ったチーム医療で医療の質向上につながることを願っています。東北大学病院NST発足20周年誠におめでとうございます。心療内科のNSTカンファレンスは、NST発足15周年前年の2017年に東15階病棟でスタートしました。その後、病床再編があり2000年5月からは東16階病棟へ場所を移し、ちょうど3年が経ちました。まだまだ勉強中の私たちではありますが、摂食障害という、病気により栄養障害に陥った患者さんの栄養改善に向けたカンファレンスを通して、「食べる」ことの重要性をあらためて実感しております。NSTカンファレンスでは、患者さんの入院時の必要栄養量と実際の摂取カロリーとのギャップを知り、その後の治療経過を経て、Inbody計測結果などから状態の改善を共有し、治療の効果を実感できることで、関わるスタッフの士気も上がっています。この病気の患者さんにとって、初めは「食べる」という行動がとても辛く、苦しいことですが、次第に当たり前になり、やがては食事を楽しむことができるようになることを願い、みなさんと一緒に支援していきたいと思っています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。東北大学病院NST20周年記念によせて「東北大学病院NST20周年記念誌」発刊に寄せて

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