病棟 | 東病棟 12F | 外来 | 外来診療棟A 3F |
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外来受付 | Tel : 022-717-7751 | 独自webサイト | 東北大学大学院医学系研究科てんかん学分野 |
対象疾患 | てんかん/てんかんと識別を要する各種の発作性疾患 |
特色
当科ではまず、時間をかけた詳しい病歴聴取を重視します。また、オンライン診療アプリCLINICS「クリニクス」による「てんかんオンライン?セカンドオピニオン」も実施しています(詳細はこちら:外部サイト)。外来で実施できる脳波やMRIなどの検査に加えて、必要な患者さんには約2週間の入院をしていただき、脳波とビデオで長時間観察しながら、発作そのものをとらえて診断の精度を上げることも可能です。これによって、長年にわたり、てんかんとして診療されていた患者さんが、実はまったく別の疾患だったと判明することもあります。また、てんかん発作と、てんかん以外の発作が混在していることが判明し、正しい治療に結びついた事例も少なくありません。てんかんと診断された場合でも、発作のタイプや病気のタイプが正しく判明すれば、より適切な薬剤を選択することが可能になりますし、薬で発作が消失しない方の一部には、手術で治療する道が開けてくる場合もあります(図1)。
てんかんは発作だけの疾患ではありません。当科に入院した患者さんの場合、必要に応じて神経心理検査や心理社会的評価も実施します。てんかん診療では従来、発作を減らすことや薬の副作用を減らすことだけに重きがおかれていましたが、何よりも患者さんや家族の悩みを解決し、てんかんがあろうがなかろうが、患者さんがベストの人生を歩んでいけるようお手伝いすることも、てんかん科の重要な役目です。
入院検査等で診断のついた患者さんには、なるべく早い段階で紹介元の病院や、通院しやすいかかりつけ医に戻っていただき、普段の生活に支障を来すことなく治療を続けてもらう方針をとっています。こうした診療連携においては、てんかん科における診療を終了させることなく、定期的に、あるいは問題が生じた都度、てんかん科の外来にも受診していただき、かかりつけ医との連携によって診療が継続できるようにしています。
対象疾患と診療内容
てんかんは有病率約1%の「ありふれた病」です。ありふれた疾患であるため、多くの医師が専門的な診断を経ずに、気軽に治療を開始してしまう傾向が、現在大きな問題となっています。脳神経系の診療科の専門医資格を持っていても、てんかん診療の専門家とは限りません。医師自身がてんかんを発症した場合に、自分で薬を処方して治療に失敗することが報告されているほどです。一方、てんかんは、患者さんやご家族にとっては「不治の病?救いようのない病」と誤解されがちです。専門医による正しい診療で、多くの患者さんは普通の方々と変わらない生活が送れるはずですが、現実には不完全な治療のために、たくさんの悩みをかかえたままで生活し続けている患者さんは少なくありません。
年間症例数
入院によるビデオ脳波モニタリング検査は、年間約160例程度を実施しています。てんかん専門外来での新患予約は、通常3?5ヵ月待ちと混雑していますが、紹介元から診療情報提供を受けた時点で、緊急性のある場合などは紹介元に連絡をとり、治療方針について主治医と相談するシステムをとっています。
新患、新入院患者数(2023年度)
新患数 | 244人 |
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新入院患者数 | 120人 |
関連リンク
東北大学大学院 医学系研究科?医学部 動画配信サイト ラジオ「知って安心、てんかん」アーカイブ
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