あいさつ
医薬品安全管理室は、薬剤部、診療科、看護部、その他院内の医薬品に関連する委員会(薬品選定委員会、プロトコール審査委員会等)等と連携し、安全に薬物治療を実施できるよう院内の体制を整備しています。
医療現場では、やむを得ず医薬品の承認された用法外で治療を行う場面があります。そのような未承認等医薬品の使用に関する情報は限られており、通常の医薬品の使用に比べてリスクが高くなります。未承認等医薬品を使用する場合は、各々の診療科で十分に検討した後、医薬品安全管理室でその有効性や安全性、倫理的妥当性を審議し、使用開始した後も安全に使用できているか、その状況を確認しています。
医薬品安全管理室では、医薬品の安全使用のための様々な情報を整理しており、それらに基づいて院内での医薬品の使用状況を調査しています。仮に適正使用に関する取り組みが十分ではないケースが見られた場合は、処方医や当該診療科に適正使用について指導するとともに、その他必要な情報を院内に周知するなど、医薬品の適正使用を推進しています。
院内で生じた副作用の事例は医薬品安全管理室に集約して管理しており、院内の医薬品の安全使用に役立てています。また、医薬品が販売開始される前に全ての副作用の把握は難しいことから、重篤な副作用や未知の副作用が見られた場合には、それらの情報を厚生労働省に報告しており、それらを基にした副作用情報データベースを、日常診療における医薬品の安全使用に役立てています。
医療の高度化、複雑化が進んでおり、今後も患者さんが安全に医薬品を使用できるよう努めて参りたいと思います。