あいさつ
近年、患者さんのおかれる状況は、ますます多様となってきました。皆さまの生活になるべく影響を及ぼさずに手術や治療を行い、成功させるのが、最近の医療トレンドであり、その実現には日帰り手術(デイサージャリー)が不可欠です。デイサージャリーは、仕事が忙しく休暇が取れない方、家庭の事情で家を留守にすることのできない方など、入院を望まない多くの患者さんから切望されてきました。また、一般的に医療費の多くを占める入院費が発生しないため、経済的な負担を最小限に抑えたい患者さんにとっても福音と言えます。
当院では、これまで行ってきたクオリティの高い入院手術を、日帰り外来手術で実現すべく、2019年3月25日にデイサージャリーセンターを開所いたしました。本センターでは、比較的身体への負担の少ない手術を入院せずに通院で行います。拘束時間が短く、生活リズムを大きく崩さないため、ほぼ日常生活の延長線上で治療を受けられることになります。手術の日には、身の回りの生活必要品の携行がほとんど不要のため、身軽に来院できます。低侵襲の術式や最小限の麻酔により、身体への負担が少ない手術を行うため、術後の社会復帰も早まります。本センターの手術設備は、当院の入院手術設備と変わらない高いレベルであり、安全性に配慮し、経験豊富な医師が万全を尽くして執刀いたします。多様化する患者さんのニーズに応え、安全に、そして安心して納得のいく治療を受けて頂けるよう、デイサージャリーセンターとしての役割を果たしたいと考えております。
現在、本センターでは、眼科の白内障?翼状片?角膜混濁の手術を行っておりますが、今後、患者さんのニーズに応じて眼科のみならず対応できる疾患?手術をさらに広げていく予定です。
当院デイサージャリーセンターの手術基準
① 当院の専門医が日帰り手術可能と判断した疾患である。
② 患者さんの生活自立上の問題が少なく、当院に頻回通院可能である。
③ 家族や知人など付き添い者が、手術日に同行可能である。
当院デイサージャリーセンターを利用する際の患者さんのメリット
① 日常生活への影響が少なく、当院の専門医による手術を受けられる。
② 外来で相談しながら手術日を事前に明確に決定できるため、予定を合わせ易い。
③ 術後の急変などにも当院医師が24時間対応するため、安心できる。
日帰り手術をお考えの患者さんは、当院外来受診時に、担当科の医師にご相談ください。世界に誇る東北大学病院の外来5階デイサージャリーセンターにおいて、経験豊富な医師と看護師が皆さまをお待ちしています。
東北大学病院デイサージャリーセンター
センター長 國方 彦志